社名の由来

ウェブインパクトという社名は「ウェブ」と「インパクト」に分かれます

まず「ウェブ(Web)」です。この言葉は私たちにとって新しい単語として耳慣れていますが、その起源を知るには思いのほか歴史をさかのぼらなければなりません。

インターネットの文脈で「ウェブ」という言葉を使うと、おのずと WWW つまり World Wide Web のことを指します。もちろん「ウェブインパクト」の「ウェブ」にはその意味も含まれていますが、さらにもう少しこの「ウェブ」という言葉の由来を調べてみると、フランスの哲学者、ドゥールーズ・ジル氏(Deleuze, Gilles ; 1925-1995)と、アメリカの社会思想家、イヴァン・イリイチ氏(Ivan, Illich : 1926-2002)に出会います。

ご存知の方も多いと思いますが、ドゥールーズは、「リゾーム(Rhizome)」という概念を使った哲学者で、それは「根茎」を意味し、樹木(ツリー)構造のように一つの出発点を想定して、そこからの分岐で物事を考える思考型に対するアンチテーゼでした。特権的な中心を持たず、それぞれが異質でありつつ、絶えず他の異質なものと触れ合い、「多種多様体」を形づくっていくものとされる概念です。

一方、イリイチは「 Conviviality (共愉)」という概念を提唱しました。Convivial の反対語は「Manipulative(操作的)」であり、Conviviality からは彼の意が汲み取れます。またイリイチの概念は、コンピューターがまだ一部の特権的な階級しか使えなかった時代に、Convivial な道具として人々が手にできる「パーソナル・コンピューター」を発想したハッカーたちが多く引用した言葉でもあります。

さて「ウェブ」という言葉ですが、そのイリイチが名著『脱学校の社会』(原題 "DESCHOOLING SOCIETY")の中で、「学習のためのネットワーク(邦訳)」という訳語の部分を原文で「The Learning Web」と書いています。『脱学校の社会』が書かれたのは1970年。World Wide Web が CERN (欧州素粒子物理学研究所)のティム・バーナーズ・リー氏(Tim-Berners Lee ; 1955-)によって発想される随分前の話です。 (ちなみに、この「CERN」は当社にある会議室の一つに会議室の通称として付けられています。もう一つの会議室名は「WIDE」です。)

「Web」を辞書で引くと「くもの巣」という訳語が目につきます。私たちがウェブサイトからウェブサイトを自由に飛び回る様子、ドゥールーズの「リゾーム」の概念、イリイチの「Conviviality」、そして「くもの巣」の形状。ウェブインパクトの「ウェブ」にはこのような意味が含蓄されています。

そして「インパクト(IMPACT)」。 ウェブの世界に「インパクト」を与え、「インパクト」のある会社に成長し、社員一人一人もまた、仕事に「インパクト」を与えられるよう成長したい、という思いを込めて名付けられました。

そうした、二つの意味を持った単語を組み合わせて、会社の社名を名付けました。